ある一定以上物質と情報への依存で成り立つ私たちの社会と個人の生活は、地球環境を流動する大気や水、自然などの動植物から受け渡される精霊方の恩恵と諸力によって支えられています。常に相補的な関係性の中でそれぞれ個別の役割性で互いに支えあううことでそれぞれの個人的な生活が成り立っています。人間は動植物や鉱物群によって現在の物質的な側面や生命が維持され、私たちは彼らの多大な恩恵と尊い生命によって育まれる存在といえます。現在の状況があらゆる精霊によって運行される諸力の有機的統合体であることを顧みれば、彼らの存在と霊位を供養する心情が自然と湧いてきます。敬虔な気持ちで供養することには、私たちの存在の背後に潜む霊性と本質的神性を尊び相乗的に霊格を高めることになります。一度の人生に限らず一時期の仕事や社会的役割を担って演じている間にも、常に絶えざる精霊に由来する系統的な力は流れ込み、社会組織から個人にいたるまでの深層から霊性全体に統一力をもたらします。精霊の恩恵は現世だけではなく過去世から及び、個人の魂の進化段階と霊格レベルに応じて精神性や意識性などに多様性をもたらします。精霊の諸力は肉体やエーテルをはじめとして、アストラルやメンタル要素の中に現れ、全体としての人間性を豊かなものにしています。精霊供養を通してこれまで自己の霊的全体性に関する由縁をいただいている諸精霊とつながりをもつことで、自然霊の霊性に生きる自己の意識とともに霊的身だしなみが整うとともに、霊格が高まっていきます。自己の霊格の高低により、龍神や稲荷狐や妖精など自然霊との縁と恩恵を授かることで知性的存在と協働することも可能になります。高級自然霊が帯びる自然の霊性が自己の霊性の内に生き続けることは、人間的な役割の中で求められる天地自然と人間の相補関係を理想的に実現する可能性を飛躍させます。